この記事では、GEX社のオールインワン水槽「PERCO(ペルコ)」に水槽用クーラー(ゼンスイ社製 TEGARU2」)を接続する方法を紹介します。
ペルコにカット加工を施す方法のため、参考にされる方は自己責任でお願いします。
まえおき
ペルコを稼働し始めて20日ほど経ちました。
天気予報によると、4月中旬だというのにこの先夏日が続くということで、水槽用クーラーの設置を急ぐ必要が出てきました。
どうやってペルコに水槽用クーラーを接続しようか考えるのを先延ばしにしていましたが、もう動かねばです。
そもそも、マリンボトルの場合、部屋の空調で何とかする人が多いのかもしれません。
しかしながら、マリンアクアリウムを始めた当初、水槽用クーラーがなかったせいで苦い経験をしている私にとって、水槽用クーラーはマストの機材なのです。
マリンボトルという小さな飼育槽の中に水中ポンプやホースなどを入れまくるのはスペース的にも見た目的にも難がありますが、ペルコの場合、いくらか機材を隠せるろ過槽を配備しているので、ペルコを選んだという背景もあります。
とはいえ、そこそこ太いクーラー用のホースを2本(INとOUT)、ろ過槽に上手く通せるかの確証はありませんでした。
「ペルコ クーラー」とインターネット検索してもほとんど引っかからず、YouTuberのVIVA AQUAさんの動画が唯一(?)出てくる状況です。私は何度もこの動画を視聴したのですが、 3Dプリンターで自作されたアタッチメントのフィット具合は見事です。しかしながら、技術力があってなせる技で、そう簡単に真似できるものではないと思います。
私はというと、3Dプリンタが自宅にあり、過去には趣味で3Dモデリングを長年やっていたのですが、CADは未経験で、アタッチメントを作るために今から習熟度を上げるのは現実的ではないと考えました。
今回は、アタッチメントを自作することなく、備品の購入と工具による加工のみでペルコに水槽用クーラーを接続していきます。
なお、繰り返しとなりますが、ペルコにカット加工を施す方法のため、参考にされる方は自己責任でお願いします。
現状と完成イメージ
現状、ペルコのろ過槽には既に多くの機材が入っています。
ペルコ付属のメインポンプやフィルターの他、エアストーンとヒーターが入っていて、そこから電源ケーブルやチューブがろ過槽の外へ出ます。
あとは、水流ポンプのケーブル1本と専用ライトのケーブルが3本、ろ過槽の中蓋の上を通ります。
クーラー設置前の配線・配管
こんな状態なので、ろ過槽背面にあるケーブルの抜け穴に余裕はありません。
※個人的に、専用ライトだけでケーブルが3本も出るのはナンセンスだに感じ、将来的にはライトを変えていきたいなと考えています。
この状態からクーラーを接続したときの完成イメージはこちら。
【完成イメージ】クーラー設置後の配線・配管
クーラーに接続するポンプは、水の流れからみてフィルターの奥側に入れた方が良いです。
フィルター手前はそもそもスペースが狭いので、ここに入れられる水中ポンプ自体あまり存在しないのではと思いますが。フィルターの奥に設置した方が、クーラーの中に汚れが溜まりづらくなります。ゼンスイ社の説明書にもそのような説明がありました。
また、クーラーによって冷やされた水が何度もクーラーに取り込まれてしまっては冷却効率が悪いため、水中ポンプの位置は高めに、クーラーから出てきた水を出すホースの位置は低め(メインポンプ近く)にします。
準備するもの
今回購入したものと、施工で必要な工具などは以下の通りです。
(購入したもの)
- クーラー : ゼンスイ TEGARU2
- ホース(内径 8㎜、外径 10㎜)
- 小型の水中ポンプ(180ℓ/h)
- タカギ L型ホース継手(8㎜) QG400L08 ×2個
(工具など)
- ニッパ
- 小さなドリル
- ヤスリ
- はさみ
- マスキングテープ
- 瞬間接着剤
もはや手軽な金額ではないTEGARU2
小型の水中ポンプと タカギ製のL字ホース継手
どちらも内径が8㎜のホース。左が今回別途購入したホース(外径10㎜)、右がTEGARU2付属のホース
TEGARU2にも内径8㎜のホースは付いてくるのですが、外径が大きいため今回紹介する施工方法で使うのは難しいのかなと思います。
施工手順
まずは、ペルコのライトカバーをカットしていきます。
ケーブルの抜け穴で干渉する部分を鉛筆で印付けし、ニッパでカットします。割らないよう、急がず、ちまちまとカットしていきます。その後、ヤスリをかけて滑らかに仕上げます。
鉛筆で線を引き、亀裂が入らぬよう細かくニッパで切り落としていきます
続いて、中蓋をカットしていきます。
マスキングテープで印をつけ、その内側をドリルで穴あけしていきます。穴の間をニッパでカットして切り抜き、ヤスリをかけて仕上げます。(大昔の記憶、ミニ四駆で肉抜き改造をする感覚でした)
長さを測らず感覚のみでカットしましたが、このくらいの切り落としでちょうど良かったです
続いて、水中ポンプとホース、L型ホース継手を繋ぎます。
ろ過槽の横に並べて長さを確認しながら、ホースをいい感じの長さでカットします。
水中ポンプの排出口のアタッチメントは外れるタイプだったので、瞬間接着剤で接着しておきました。
ポンプの口の部分は瞬間接着剤で接着し、ホースを差し込みました
クーラーから出てくる方のホースも同じようにL型ホース継手を使い、ろ過槽へ垂直にホースを落とします。
かなりビジーですが、全てのケーブルやチューブ、ホースを背面から出せました。
中蓋の様子、L型ホース継手がいい仕事をしています
背面の様子、かなりビジーですが収まりました
ホースは外径が小さいものを使用したため、クーラー付属のホースクリップでしっかり固定できません。
マスキングテープを巻いて外径を大きくした上で、クリップで留めました。
マスキングテープを巻いて足らない径を補完、クリップで留められました
まとめ
天気予報どおり、設置した翌日から30度ちかい気温になり、ギリギリ間に合いました。
TEGARU2は時々稼働し、水温安定に貢献してくれています。
ペルコを置いているリビングはもちろんエアコンを使用するものの、水槽優先の温度設定では人が快適でない場合もあります。
エアコンを使いつつ、水槽用クーラーがあると安心ですね。